【熱帯魚】アクアリウム初心者必見!! 必要な道具は何? 準備②フィルター編その壱 ろ過の仕組み
ろ過って何?
さあ、お魚を飼おうと色々調べていると、「フィルター」や「濾過器」という言葉を耳にすることは多いと思います。そこで今回はアクアリウムにおいての濾過の仕組みを説明していこうと思います。
アクアリウムに置ける濾過の種類は大きく分けて3つあります。1つ目は物理濾過です。これは名前の通りスポンジやウールマットなどで水槽内の目に見えるごみを取り除いていきます。2つ目は生物濾過です。これも名前の通り「生物」すなわちバクテリア(微生物)の働きによって有害な物質を無害化してもらいます。3つ目は化学濾過です。これも名前の通り科学的に濾過します。具体的には活性炭やゼオライトなどで有害な物質を吸収してもらいます。
と、まぁ大まかに説明しましたが・・・実際一番大事なのは生物濾過です。はっきり言って他の2つの濾過は必要ありません。その理由を一から説明していきますので読んで行ってくださいね!わからないことなどありましたらどんどん質問してください。ちゃんと答えますので
生物濾過とは?
ここからは少し難しい話にりますが、易しく説明していくつもりなのでお付き合いください。
まずは簡単な水槽内のリサイクルを説明していきます。
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① ② ③ ④
①魚のフンや枯れた水草は微生物によって分解され、アンモニアという物質に変化します。このアンモニアはお魚にとって、毒性が強いのでアンモニアが水槽にたまっていけば生き物の住める水ではなくなってしまいます。
②有害なアンモニアはニトロソモナスというバクテリア(微生物)によって亜硝酸に分解されます。このようにアンモニアが分解され、無毒化されていくことを硝化といいます。しかし、この亜硝酸は弱くはなりますがまだまだお魚にとっては有毒です。
③そこで登場するのがニトロバクタ―。このバクテリアは亜硝酸をほぼ無毒な硝酸塩にしてくれます。しかし硝酸塩も溜まりすぎるとお魚は体調を崩してしますので時々(できれば週一、安定した水槽では1年以上水替えしなくても害はありませんが・・・)
④硝酸塩を分解してくれるバクテリアはいないんかー!と思ったあなた!実はいるんですよ。このバクテリアは硝酸塩を窒素にまで分解してくれて完全に無毒化してくれるんです(脱窒)。しかしこのバクテリアが働くには少し特殊な状況を作る必要があるんです。これは後程、説明します。
と、さぁどうでしょう?なんとなく生物濾過の仕組みを理解していただけたでしょうか
バクテリアって?
上記で説明しましたが、もう少し詳しく見ていきましょう。
バクテリアには2種類います。好気性バクテリアと嫌気性バクテリアです。
好気性バクテリア
このバクテリアは人間や魚と同じように酸素で呼吸して生きています。なのでエアレーション(ブクブク)をしたりすると、濾過効率が向上します。このバクテリアは「ニトロソモナス」や「ニトロバクタ―」が当てはまります。
嫌気性バクテリア
このバクテリアは上記でも出てきた、弱毒の硝酸塩を窒素にまで分解してくれる夢のようなバクテリアです。しかし・・・このバクテリアには重大な欠点があります。それは二酸化炭素で呼吸?すると言うことですしかも酸素が多いと死滅してしまいます。これがなぜ欠点かというと、アクアリウムで使われるフィルターは好気性バクテリアをより活性化させるため、フィルター内全体に酸素がいきわたるようにしているからです。じゃあ酸素を届かなくしてやればいんじゃね?と考えている人もいるかもしれませんが残念ながらできません(できないこともないのですがこれはまたの機会に)なぜなら酸素が行かないようにするとフィルターに水を送れないからです。なのでフィルター内に嫌気性バクテリアを増殖させることができても水槽内の水を送れないので濾過できないのです。要するに嫌気性バクテリアは酸素のない状況を作ってあげれば増殖するが、その状況を維持したうえで水を循環させることが難しいということです。
長くなってしまいましたが濾過について分かっていただけましたか?わからないことがあったら気軽にご質問くださいね!
今回の要点
- 濾過には物理濾過、生物濾過、化学濾過(吸収濾過)がある。
- 生物濾過以外はあまり気にしなくていい
- お魚のフンなどから出るアンモニアは何種類かのバクテリアによって分解され最終的には硝酸塩になり、嫌気性バクテリアが関与すれば窒素にまで分解することができる
- 嫌気性バクテリアを使って濾過するのは難しいので溜まった硝酸塩は水替えで排除する
次回はいよいよフィルターの種類について説明するので読んでくれると嬉しいです!です!ではまた!!!